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【Netflix】必見!パンデミックに挑む医療従事者・研究者のドキュメンタリー

はじめに

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染症拡大防止のためのロックダウンや隔離措置を受けている間、Netflix(ネットフリックス)によるエンターテイメントを楽しむ人も多いようです。Down Detectorによると世界中からのアクセスが集中しているせいか、米国時間の2020年3月25日水曜日現在、Netflixが世界中でダウン、モバイル、PC、スマートテレビなどのプラットフォームでストリーミングサービスに接続出来ない状態がが続いていたようです。

新型コロナウイルスが猛威を奮う中、正しい知識を身に付けてウイルスに対する脅威を緩和するためにも1月23日配信がスタートしたNetflixドキュメンタリーシリーズ「Pandemic ~ How to Prevent an Outbreak / パンデミック~知られざるインフルエンザの脅威」をご紹介したいと思います。

PANDEMIC ~ HOW TO PREVENT AN OUTBREAK の概要

1月23日にNetflixが配信をスタートした「Pandemic ~ How to Prevent an Outbreak」は、かつて多くの死者を出した恐るべき感染症のインフルエンザの爆発的流行を阻止すべく、最前線に立つ医療従事者を追うドキュメンタリーシリーズ(約50分 x 6本)です。

 

1918年に全世界的に起きたスペインかぜの当時の甚大な被害状況や、インフル感染により大掛かりな呼吸器を着けて苦しんでいる患者の映像など、一部過激な描写がありますが、ニューヨーク、オクラホマ、テキサス、インド、コンゴ共和国、エジプト、など、世界各地で日夜パンデミックの早期検知、治療、封じ込めに取り組んでいる医療従事者、研究者の献身的な奮闘ぶりが丁寧に描かれています。

 

番組の中ではパンデミックと闘う専門家の日々の活動を世界各地での映像を次々繰り出しながら進展を追っており、専門家達の日常、家族、信念、信仰などもパーソナル・ストーリーとしてよく描かれている事で、彼らがパンデミックに対してどのように対しているのか実感出来る作りになっています。

パンデミックは発生する

このドキュメンタリーの中で、パンデミックについて各専門家は以下のように警告しています。

世界中で感染症の早期検出のために取り組む Global Health Security and Development Unit(USAID)のディレクターであるデニス・キャロル 氏 (Dr. Dennis Carroll)はパンデミックについて、「我々が次のインフルエンザのパンデミックについて語る時は、「もしも発生したら」ではなく、「いつ発生するのか」という事を前提にとしている。」

パンデミックの専門家ネットワーク構築に取り組むニューヨーク市の感染症対策責任者であるサイラ・マダド氏(Dr. Syra Mudad)は「たった一人の感染者がパンデミックを発生させる事が出来ることを懸念している。また、我々人間は幾つもの異なる病気の宿主であり、いつどこでパンデミックが発生するのかは分からないが、発生する事は確かだ」と語っています。

医療従事者自身の安全について

第1話「It Hurts Us」の中で、医療従事者のインフルエンザ対策のシミュレーション調査を実施。マダド氏は「パンデミックに打ち勝つためには医療従事者は自身の安全についてより注意深く保たれるべきで、実際に1918年のパンデミックでは多くの医療従事者が感染したことから、過去から学んだ重要な事の一つ。」と言及しています。

自分自身を守れなければ人は助けられない」という言葉が非常に印象的でした。

致命的なウイルスは動物から?

デニス・キャロル氏は、「次のパンデミックは動物(コウモリ、豚、鳥、など)からの感染により発生し、これまで見たことがないような新型になる。また、人間にはそれに対応する免疫が備わっていないのでとても致命的なものになるだろう。」と言及しています。

実際、中国で鳥インフルエンザ(H7N9)が猛威を奮った時は、感染者の約60%が亡くなりました。

世界人口増加によるリスク

1918年のスペインかぜでは当時の世界人口の20億人に対して5000万人以上が亡くなりました。

今の世界人口は約80億人となり、飛行機で世界中の人が行き来する時代になりました。また人口の増加に伴い、それだけ豚や鳥などの家畜も増加し、動物からの感染リスクも増加していると言えます。

まとめ

WHOの世界各国の感染情報によると、新型コロナウイルスの感染者数は世界で50万人以上、死者数は2万3千人を超えました(3月27日時点)。

番組にはビル・ゲイツ氏も登場します。2015年のTEDトークでは近い将来起こりうるパンデミックについては世界は準備不足だと早い段階から警鐘を鳴らしており、世界銀行の試算ではパンデミックにより世界の総資産が360兆円以上の打撃を受け、数百万人の死者が見込まれるとしています。

「パンデミック」とは何か、そして現在の備えがどのような状況であるのか、そして将来の予防に向けてどのような開発や対策が進められているのかを知ることができます。

上記に挙げた点以外にも、先進国によるワクチンの買いだめなど様々な課題を抱えてはいる一方、ドキュメンタリー全体を通して観ることで将来に向けた希望を与えてくれるような場面も数多くありました。パンデミックを正しく理解するために、機会がありましたら是非一度ご覧ください。

 

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